「クライアントから報酬をもらえない」
「フリーランスがトラブルに遭ったときは、どこに相談すればいい?」
「トラブルの解決方法を知りたい!」
このような悩みを抱えている方がいるのではないでしょうか。
フリーランスにとってクライアントとのトラブルはできるだけ避けたいところ。しかし、内閣官房日本経済再生総合事務局の「フリーランス実態調査」によると、37.7%の人がトラブルを経験しています。この結果から、トラブルはフリーランスにとって身近なことがわかります。
クライアントとのトラブルが起こってもしっかり対処できるように、あらかじめ解決方法や相談機関をチェックしておきましょう。そこで本記事では、フリーランスによくあるトラブルの解決方法について、以下の内容を解説します。
- フリーランス・トラブル110番の特徴
- よくある相談事例
- フリーランス・トラブル110番を利用する流れ
- トラブルを未然に防ぐ方法
フリーランスに起こるトラブルの解決方法をチェックして、万が一のときに備えましょう。
目次
フリーランス・トラブル110番とは弁護士に無料相談できる窓口
フリーランス・トラブル110番は、専門の弁護士相談窓口のことです。対象者はフリーランスをしているすべての人で、スタイリストやトラック運転手、エンジニアなど多岐にわたります。
報酬を支払ってもらえなかったり、契約内容をあいまいにされたりしたときに無料で相談できます。厚生労働省や第二東京弁護士会を中心に設立された団体なので、実績があるため安心して相談できるのが特徴です。
フリーランス・トラブル110番の5つの特徴
フリーランス・トラブル110番の特徴は以下の5つです。
- フリーランスに詳しい弁護士に相談できる
- 電話やメールで相談できる
- 匿名でも相談できる
- 和解あっせん手続きをしてもらえる
- 解決のための機関を紹介してもらえる
オンラインでも弁護士に相談できるので、忙しくて時間がない方にもおすすめです。特徴をチェックして、万が一のトラブルに備えましょう。
1. フリーランスに詳しい弁護士に相談できる
フリーランス専門の弁護士が多く在籍しているため、専門的なアドバイスや手続きを受けられます。相談だけではなく、専門機関を紹介してもらえたり、具体的な手続きをしてもらえたりするため解決しやすいのが特徴です。
厚生労働省の「フリーランス・トラブル110番の相談実績について」によると、一般相談の約2割が解決し、約2割が110番相談事業の次のステップに進むことを決めています。
残りの4割が自ら交渉し、1割には関係機関を紹介しているため、解決できない場合も次のステップが用意されているので安心です。
2. 電話やメールで相談できる
フリーランス・トラブル110番では、以下の手段で相談できます。
- 電話
- メール
- 対面
- ビデオ通話
対面で相談できなくても、上記の方法を使えば連絡できるので、時間がない方や東京都に住んでいない方でも利用できます。クライアントとトラブルになったときは、すぐに解決したいと考える方が多いでしょう。
そのようなときに、対面でしか相談できないとすぐに対処できずモヤモヤすることもあるかもしれません。
フリーランス・トラブル110番なら、メールや電話でも相談できるのですぐに解決できるのがメリットです。
3. 匿名でも相談できる
匿名での相談も可能なので、クライアントに連絡がいくことはありません。フリーランスはクライアントと直接つながる場合が多いため、匿名でないと契約を切られるか心配な方もいるでしょう。
フリーランス・トラブル110番は匿名で、弁護士には守秘義務があるため、話が外部に出る心配は不要です。クライアントに知られて契約を切られるかもしれないと心配な方でも、安心して利用できます。
4. 和解あっせん手続きをしてもらえる
フリーランス・トラブル110番では、専門的な和解あっせん手続きも担当しています。弁護士が仲介したり、解決案をアドバイスしたりすることで和解を目指すものです。
10年以上の弁護士経験を持つ人が和解あっせん人として仲介するため、経験が豊富で安心できます。和解あっせんは裁判よりも申立てが簡単なため時間がかからず、審理を非公開にできるというメリットがあります。
フリーランス・トラブル110番では、相談だけではなく、和解あっせんが無料なので、問題の解決までサポートが可能です。
5. 解決のための機関を紹介してもらえる
相談で終わるのではなく、裁判所の手続きをしたり労働基準監督署に連絡したりすることが可能です。相談しても解決できないこともありますが、フリーランス・トラブル110番なら機関を紹介してくれる場合もあります。
フリーランス・トラブル110番で解決しなければ、次の機関を案内することもあるため、相談だけで終わらないのが特徴です。相談だけで終わると、その後は自分で手続きしなければならないこともあり、時間がなくて解決できないこともあるでしょう。
フリーランス・トラブル110番を利用すれば、解決のための機関を紹介してくれるので、安心して任せられます。
フリーランス・トラブル110番でよくある相談事例5選
フリーランス・トラブル110番でよくある相談事例を5つ紹介します。
- 報酬を支払ってもらえない
- 契約内容をあいまいにされた
- ハラスメントを受けた
- 一方的に減額された
- 報酬が低すぎる
相談事例をチェックして、自分の経験に当てはまっているものがないかチェックしておきましょう。
1. 報酬を支払ってもらえない
厚生労働省の「フリーランス・トラブル110番の相談実績について」によると、32.1%の人が報酬に関するトラブルに遭ったと回答しています。
何かと理由をつけて支払いを先延ばしにされたり、連絡が途絶えたりするケースもあり、フリーランスには身近なトラブルの一つです。契約書を交わしていても報酬を支払ってもらえないケースもあるので注意しましょう。
フリーランス・トラブル110番では、下請法違反の申告窓口を紹介して解決したという事例があります。
2. 契約内容をあいまいにされた
契約書を交わさないまま仕事して、想像以上の案件を任されたり報酬を下げられたりすることがあります。契約書がないと、仕事内容の証明ができないためあいまいになり、トラブルにつながることがあるため、仕事を受注するときは必ず結びましょう。
契約書を結ばず受注した際、想定より多く仕事を受けましたが、追加の費用をもらえなかったという事例があります。相談した方はクライアントとの訴訟を避けたかったため、和解あっせん手続きで解決しています。
3. ハラスメントを受けた
クライアントとフリーランスの関係からパワーハラスメントを受けることもあります。意見を言っただけなのに契約を切られたり、謝罪を強要されたりすることもあるので、ハラスメントを受けた際はすぐに相談しましょう。
フリーランスが撮影した写真を無断で使われていたことを指摘すると、謝罪を求められ拒否した場合は発注を停止すると言われた事例があります。
著作権とパワハラに対する慰謝料の支払いについて話し合いましたが、上手くいかなかったため和解あっせん手続きを選択し、解決しました。
4. 一方的に減額された
成果物をすべて納品したあとに方向性やクオリティーを理由にして、一方的に減額されたという事例があります。記事を納品した後に方向性が違うと言われて一方的に減額されたため、フリーランス・トラブル110番に相談して和解あっせん手続きを成立させました。
一方的な減額に対応するためには、契約書を忘れず交わすことが大切です。契約書をしっかり結んでいれば一方的な減額にも対抗できるため、トラブルを避けるためにしっかり交わしましょう。
5. 報酬が低すぎる
最低賃金を下回ったり、著しく低い報酬だったりする場合、クライアントに相談しても取り合ってもらえないことがあります。フリーランス・トラブル110番では、報酬の引き上げを求めましたが取り合ってもらえず、相談したという事例があります。
アドバイスに沿ってクライアントに相談したところ、賃金の引き上げだけではなく労働環境の改善にも取り組んでもらえるようになりました。
トラブルを防ぐには、事前に報酬を確認したり、契約書で金額を決めたりしておくと安心です。
フリーランス・トラブル110番を利用する流れ3ステップ
フリーランス・トラブル110番を利用する流れは以下の3ステップです。
- 相談内容をまとめる
- 相談する
- 必要な手続きを行う
トラブルに遭った際適切に対応できるように、フリーランス・トラブル110番を利用する流れをチェックしましょう。
1. 相談内容をまとめる
フリーランス・トラブル110番に相談する際は、事前に内容をまとめておくと解決までスムーズに進められます。相談する前は、以下の4点を中心にまとめてみてください。
- 相談の対象
- 時系列のまとめ
- 質問内容
- 証拠や資料
相談の対象がわからないとなかなか話が進みません。解決までスムーズに進めるためには、何に対しての相談なのかはっきりさせておきましょう。
証拠や資料があると、どちらに非があるのか客観的に見てわかるのでおすすめです。すぐに解決できるようにあらかじめ準備しておくことが大切です。
2. 相談する
内容がまとまったら、以下の手順で相談しましょう。自分の都合にあわせた方法で相談できるので、忙しい方や東京都以外に住んでいる方でも簡単に利用できます。
- 対面
- 電話
- Web通話
- メール
電話やメールでも解決に向けたアドバイスをチェックできるので、対面ではなくても納得できる手続きを受けられます。クライアントや企業とのトラブルに遭ったら、フリーランス・トラブル110番に相談しましょう。
3. 必要な手続きを行う
相談で解決しなければ、和解あっせん手続きや裁判所への紹介を行います。フリーランス・トラブル110番には専門の弁護士がいるので、相談しながら次の措置を考えられます。
和解あっせん手続きまでは担当できますが、それ以上の措置は行っていないため、外部機関への紹介が必要です。相談や和解あっせん手続きで解決しなくても、次の機関を紹介してくれるため、安心して任せられます。
フリーランスがトラブルを未然に防ぐ5つの方法
フリーランスがトラブルを未然に防ぐ方法は以下の5つです。
- クライアントについて調べる
- 契約書を取り交わす
- コミュニティで情報交換する
- やり取りを記録しておく
- 請求書を発行する
フリーランス・トラブル110番に相談しなくても済むように、未然に防ぐ方法をチェックしておきましょう。
1. クライアントについて調べる
仕事を受注する際は、会社の住所や情報が正しいのかをGoogle mapやホームページを使って調べておきましょう。インターネット上だけでやり取りしていると、本当の情報なのかわからないことも少なくありません。
クライアントについて調べておかないと納品後連絡が取れない可能性もあるので、実在する会社なのかを確認しておくことが大切です。東京商工リサーチや帝国データバンクで会社情報を調べておくのがおすすめです。
クライアントについて調べる際は、口コミや評価もあわせてチェックしてみてください。
2. 契約書を取り交わす
契約書がないとトラブルに発展する可能性が高くなるため、必ず交わしましょう。契約書を交わす際は、フリーランス側が不利になる内容ではないかしっかりチェックすることが大切です。
契約書を交わしたからと言ってチェックを怠ると、損害賠償に発展するケースも少なくありません。最低でも以下の項目をチェックしておくと安心です。
- 業務内容
- 報酬
- 支払い条件
- 秘密保持
- 契約解除の条件
- 禁止事項
クライアントから契約書を提示された場合は、しっかり読み込んで内容を確認しましょう。
3. コミュニティで情報交換する
コミュニティに所属して情報交換すれば、怪しいクライアントの特徴や過去に体験したトラブルを把握できるため、未然に防げます。一人で仕事をしていると、契約書のチェックの仕方や情報の調べ方がわからない場合もあるでしょう。
コミュニティに所属すれば、同業のフリーランスと情報交換ができるのでおすすめです。人生逃げ切りサロン 内で仕事を受注できることもあり、信頼できるクライアントや企業とのつながりを作れます。
4. やり取りを記録しておく
クライアントとのやり取りを記録しておけば、万が一トラブルが起きたときにも安心です。仕事の受注は契約書を交わして行うことがほとんどですが、やり取りの記録は残していないという方も多いのではないでしょうか。
ハラスメントや過度な要求などを証明するためには、やり取りを記録しておくのが最善です。トラブルが起こったときのために、メールやチャットは印刷して、電話は録音しておくのがおすすめです。
5. 請求書を発行する
報酬についてのトラブルを避けるために、必ず請求書を発行しましょう。請求書を発行しないと、報酬の未払いが起こったり、一方的に減額されたりする場合があります。未然にトラブルを防ぐには、請求書の発行が欠かせません。
支払い期日を明記して発行すると、未払いのリスクを減らせるのでおすすめです。クライアントとのトラブルを避けて、良好な関係を保ちたい方は、請求書の書き方から注意してみてください。
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