「収入なしでも開業届は提出するべき?」
「無収入なら確定申告は必要ない?」
「赤字状態から事業を成功させたい!」
このように思っていませんか?
事業を始めて収入がない状態でも、開業届を提出するべきなのか悩んでいる方が多いのではないでしょうか。
収入なしで開業届を提出したときのメリットやデメリット、確定申告が必要かどうかも気になるポイントですよね。
この記事では、収入なしの場合における開業届や確定申告について解説します。
- 収入なしでも開業届は提出するべき理由
- メリットとデメリット
- 確定申告が必要なケース
- 事業を成功させるために必要なこと
開業届の必要性を理解して、安心して事業に取り組みたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
収入なしでも開業届は提出するべき!2つの理由を解説
事業を始めてから収入がない場合でも、開業届は提出したほうがいいです。こちらでは、開業届を提出するべき理由を解説します。
- 事業の開始時期を国に知らせるため
- 法律によって義務付けられているため
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.事業の開始時期を国に知らせるため
そもそも開業届を提出する目的は、国が個人事業主の存在を把握するためです。
というのも、開業届を提出せずに事業を開始されると、国が個人で働く人を把握するのが難しくなります。
そのため、たとえ現時点で収入がなくても、開業届を提出して国に事業を始めたことを知らせましょう。
また、国から個人事業主として認識されれば、青色申告制度といった税制面でのメリットがあります。
このように、事業開始の合図を国に知らせるためにも、開業届は提出するべきです。
2.法律によって義務付けられているため
以下の所得が生じる事業を開始した個人には、法律によって開業届の提出が義務付けられています。
- 事業所得
- 不動産所得
- 山林所得
ここでの事業の定義は、継続して繰り返し対価を得る取引です。
例えば、Webデザイナーとして案件を獲得し、長期的に活動している場合は事業とみなされます。
一方でフリマアプリで不用品を販売して、一時的にお金を稼いだ場合は、繰り返し対価を得ていないので事業とはいえないです。
なお、事業を始めた方には開業届を出す義務がありますが、提出しなくても罰則はありません。しかし、罰則がないとはいえ、開業届を提出した場合の利点を活かせないといった悪影響があります。
法律で定められているので、事業を始めたら収入がなくても開業届は提出しましょう。
収入なしで開業届を提出する3つのメリット
こちらでは、収入がなくても開業届を提出するメリットを解説します。
- 社会的信用が得られる
- 資金を調達しやすくなる
- 青色申告で赤字を繰り越せる
1つずつ見ていきましょう。
1.社会的信用が得られる
開業届を税務署へ届けて個人事業主になれば、提出しなかった場合に比べて世間から信用を得られます。
社会的信用が得られるメリットは、以下の通りです。
- 事業用の屋号付き口座を開設できる
- クレジットカードや賃貸の審査に通りやすくなる
特に屋号付きの口座を開設できれば、プライベートの支出と別に資金を管理しやすくなり、確定申告に必要な帳簿の手間を減らせます。
このような社会的信用を得られるのは、開業届を提出するメリットといえるでしょう。
2.資金を調達しやすくなる
開業届を提出すると、さまざまな場所から資金を集めやすくなります。
例えば、事業を始めてから助成金や補助金を受け取りたい場合は、それぞれ申請が必要です。助成金や補助金を申請するには、開業届を提出しておく必要があります。
また、金融機関から融資を受けたい場合でも、開業届を提出しているかが重要なポイントといえます。
なぜなら、開業届を提出しておけば事業内容をアピールできるので、何も証明できない状態よりも信頼されやすくなるからです。
このように資金を調達しやすくなるのも、開業届を提出するメリットの1つです。
3.青色申告で赤字を繰り越せる
開業届と同時に青色申告承認申請書を税務署へ提出すれば、赤字の繰り越しが可能です。
具体的には、収入なしで1年間の決算が赤字になっても、最大3年間の繰り越しができるようになります。
例えば、事業を開始した年に50万円の赤字になって、翌年に250万円の黒字になったと仮定します。通常の場合、翌年の確定申告では利益の250万円に対して税金を納めなければいけません。
一方で赤字を繰り越しておけば、翌年の確定申告で「翌年の利益250万円-繰り越し分の50万円」の200万円に対して税金を納められるので、節税効果があります。
赤字の繰り越しで節税できるのは、収入なしでも開業届を提出するメリットといえるでしょう。
収入なしで開業届を提出する2つのデメリット
こちらでは、収入がないときに開業届を提出するデメリットを解説します。
- 失業保険の受給資格がなくなる
- 扶養から外れてしまう
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.失業保険の受給資格がなくなる
会社員から個人事業主になる人の場合、開業届を提出すると失業保険を受給できなくなります。
そもそも失業保険は、本人に「再就職の意思と能力がある」場合に受給できる制度です。
そのため、開業届を提出した人は、たとえ収入なしでも再就職の意思がないと判断されてしまいます。
また事業を開始しつつ失業保険を受け取ると、不正受給とみなされて処分を受けてしまうので注意が必要です。
2.扶養から外れてしまう
配偶者や親の扶養に入っている方が開業届を提出した場合、収入がなくても外されてしまう可能性が高いです。
扶養には「健康保険上の扶養」と「所得税法上の扶養」の2種類があります。開業届の提出によって外れる可能性があるのは、健康保険上の扶養です。
健康保険上の扶養は、健康保険組合が加盟条件を定めています。健康保険の種類によっては、個人事業主は入れないと定められているケースがあります。
事業収入がない場合は、保険を確認して開業届を提出すべきか検討する必要があるでしょう。
開業届を提出する流れを3ステップで解説
こちらでは、開業届の提出に必要な情報を解説します。
- 書類を手に入れる
- 各項目に記入する
- 特定の税務署へ提出する
便利なツールを合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
1.書類を手に入れる
開業届は暮らしている市区町村の税務署でもらったり、国税庁のページからダウンロードしたりすることで手に入ります。
他にも、freeeやMoneyForwardなどの会計ソフトを活用すれば、簡単に開業届を作成可能です。
また、開業届を提出するタイミングで、青色申告承認申請書も用意するといいでしょう。青色申告承認申請書は、開業届と同様の方法で入手できます。
2.各項目に記入する
開業届を手に入れたら、必要項目に記入していきます。
記入方法は、国税庁の「[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続」を参考にするといいでしょう。
なお、会計ソフトを使って開業届を作成すれば、ガイド付きで必要項目を簡単に埋められます。
3.特定の税務署へ提出する
書類が作成できたら、管轄の税務署へ提出しましょう。
提出方法は、大きく以下の3つです。
- 税務署へ行って提出する
- 郵送で送る
- e-Taxを使って送付する
e-Taxを使うには、マイナンバーカードを発行して、ICカードリーダライタを準備しておく必要があります。
なお、開業届の提出期限は、事業開始から1ヶ月以内と定められています。原則は1ヶ月以内ですが、期限を過ぎても受理されるので、なるべく早く提出しましょう。
収入なしでも確定申告するべき?2つのケースに分けて解説
「収入がない場合は確定申告しなくていいの?」と疑問に思う方がいるでしょう。こちらでは、確定申告すべきかどうか事例ごとに解説していきます。
- 独立後のケース
- 副業のケース
1つずつ見ていきましょう。
1.独立後のケース
まずは、会社から独立して事業を始めている方を例に挙げます。
独立後で収入なしや赤字の場合、開業届の提出の有無にかかわらず、確定申告は不要です。
ただし、開業届と青色申告承認申請書を提出していれば、赤字の繰り越しが可能なので、確定申告するといいでしょう。
なお、個人事業主で確定申告が必要になるのは、所得が48万円を超えた場合です。所得とは「売上-経費」で計算できます。
独立後のケースをまとめると、収入がない場合は確定申告をする必要ありません。ただし、赤字の繰り越しが可能な方は、確定申告をしたほうがいいでしょう。
2.副業のケース
注意すべき点は、副業の種類によって確定申告が必要かどうか変わることです。
副業の種類がアルバイトかパートの場合、収入が20万円を超えたら確定申告する必要があります。
一方で、上記以外の副業の場合は、所得が20万円を超えたら確定申告が必要です。アルバイトやパートと異なり「所得が20万円を超えたら」なので、売上と経費が関係します。
例えば、副業でWebライターをしていて、売上が30万円で経費が15万円の場合、所得は15万円です。この場合は、確定申告をする必要はありません。
副業の場合は、自分がどの種類に当てはまるのか、しっかり把握しておきましょう。
収入なしの状態から成功するために必要な3つのこと
収入なしの状態から事業で成功するには、正しい戦略と行動が大切です。こちらでは、ゼロから成功するために必要なことを解説します。
- まず1円を稼ぐ
- 固定費をかけない
- 情報発信を欠かさず行う
取り組みやすいことから実践していきましょう。
1.まず1円を稼ぐ
現在収入がない方は、まず自分が決めた事業で1円を稼ぐことを心がけましょう。
というのも、事業を始めたにもかかわらず収入がない方は、以下のような問題を抱えている可能性があります。
- 失敗を恐れて行動できていない
- 自己管理ができていない
- 現実逃避している
個人事業主には自分を管理してくれる人がいないため、上記のような状態になると、まったくお金を稼げなくなってしまいます。
収入なしの状態が続くと完璧主義に陥ってしまうため、なるべく早く1円を稼ぐようにしましょう。
なお、事業の内容が決まっていない方は、フリーランスビジネス診断を受けるのがおすすめです。30個の質問に答えるだけで、自分に向いているビジネスがわかります。
2.固定費をかけない
収入がないときは、なるべく固定費を削ってリスクを小さくする意識が大切です。
これから事業を開始する方には、Web系の仕事をおすすめします。というのも、Web系の事業ならパソコンとネット環境があれば始められるので、あまり固定費がかかりません。
- Webデザイン
- Webライティング
- LINE構築代行
- 動画編集
- SNS運用
などの仕事は、スキルを身につければ長期的に稼ぎやすいです。
なお、人生逃げ切りサロン には、Web業界のプロたちから体系的な知識を学べる講座が用意されています。約5,000人の参加者と交流することで、サロン内で仕事の受発注も可能です。
3.情報発信を欠かさず行う
収入がない方は、自分の事業を大勢に知ってもらい、仕事相手を見つける必要があります。
情報発信を通じて仕事を獲得すれば、口コミが広がりやすいため、継続的な収入につながります。
そのため、事業を開始したら、SNSやブログなどで情報発信を欠かさず行いましょう。
また、イベントやセミナーなどのオフラインの場へ行ったときは、積極的に声をかけて人脈を形成することが大切です。
事業と並行して情報発信することで、見込み客を獲得しやすくなるでしょう。
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