「SaaSってどんな意味?」
「具体的に何ができるの?」
「代表的なサービスを知りたい」
こんな悩みを抱えていませんか?
最近SaaSという言葉を見かける機会が増えたけれど、今さら人に聞けないと思っている方がいるのではないでしょうか。
実は、馴染みがない方でも、すでにSaaSのサービスを利用している可能性が高いのです。
こちらの記事では、SaaSに関する以下のような内容を解説します。
- SaaSの意味
- 活用するメリット・デメリット
- 代表的なサービス
PaaSやIaaSといった似ている言葉の意味も解説するので、SaaSの意味を深く理解したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
SaaSとは?概要について解説
そもそもSaaSとは、どのような意味を持つ言葉で、何ができるのでしょうか。
- SaaSの意味
- SaaSの特徴
それぞれ詳しく解説していきます。
SaaSの意味
SaaSは「Software as a Service」の略で、ソフトウェアをサービスとして提供するという意味があります。
以前のソフトウェアは、パソコンの中に取り入れて利用するものでした。
ただ最近では、ソフトウェアの持ち主がサーバ上で稼働させることで、誰もがインターネットを通じて利用できるようになりました。
このようにインターネット経由で、ソフトウェアを利用できるサービスこそがSaaSです。
SaaSの特徴
SaaSの特徴は、ソフトウェアを買い取ってインストールする必要がないことです。
インターネットを使えば、利用したいときに簡単にソフトウェアへアクセスできるので、従来よりも使うまでの手間を大幅に省けられます。
例えば、マイクロソフトのWordを例に挙げてみましょう。以前であればWordを使うためには、パッケージを買って来て、パソコンに読み込ませる必要がありました。
最近はMicrosoft365というSaaSと契約すれば、月額料金のみで最新のWordを利用できます。
このように時間やコストを節約できるのが、SaaSの大きな特徴です。
SaaSに似たPaaSやIaaSとの違い
現在は、SaaSと似ている様々な言葉があるため、混同している方も多いでしょう。
こちらでは、特にSaaSとの違いがわからなくなりがちな言葉を解説します。
- PaaS
- IaaS
それぞれ詳しく見ていきましょう。
PaaSとはプラットフォームのサービス
PaaSは「Platform as a Service」を略した言葉で、プラットフォーム(土台)をサービスとして提供するという意味です。
ソフトウェアを動かすにはネットワークやOSなど、さまざまなものを用意しなければいけません。
しかし、PaaSを活用すれば自社で難しい作業の手間を減らして、ソフトウェアを動かせるようになるのです。
PaaSの代表例には、AWS(Amazon Web Services)があります。
AWSのPaaS機能とは、インターネット上でアプリケーションの利用や管理ができたり、高いセキュリティで大量のデータを保存できたりするサービスです。
まとめると、PaaSはプラットフォーム、SaaSはソフトウェアを使えるサービスといえます。
IaaSとはインフラのサービス
IaaSは「Infrastructure as a Service」の略で、インターネット上でインフラを利用できるサービスです。
インフラとは、サービスを動かすためのサーバや通信のための回線といった、縁の下の力持ちのような存在を指します。
代表的なIaaSサービスは、以下の通り。
- AWS
- Microsoft Azure
- Google Cloud
ソフトウェアを提供するSaaSとの違いは、IaaSがシステムを構築するためのインフラを提供しているという点にあります。
SaaSを活用する3つのメリット
こちらでは、SaaSを活用するメリットについて解説します。
- 低コストで運用できる
- 最新の状態で快適に利用できる
- チームで情報を共有しやすい
1つずつ見ていきましょう。
1.低コストで運用できる
SaaSの魅力は、初期投資や運用のコストが低いことです。
インターネット経由で提供されるので、自社でソフトウェアを開発する必要がありません。
さらに料金の支払い方法にサブスクリプション方式(継続購入)を採用する企業が多く、買い切り型のサービスよりも運用費用を抑えやすいという特徴があります。
また料金だけでなく、アカウントを作って契約するだけで簡単に始められるので、サービスを導入する作業コストの負担を減らせるのも大きな魅力の1つです。
2.最新の状態で快適に利用できる
SaaSなら、いつでも最新の状態でサービスを利用し続けられます。
なぜなら、ソフトウェアの持ち主がシステムの運用や更新作業といった管理業務を行ってくれるからです。
そのため、企業は手間のかかる保守管理に人員を割かなくても、最新のサービスを利用できます。
ITに詳しい人材がいない企業にとっては、難しい作業が必要ないSaaSは強い味方といえるでしょう。
3.チームで情報を共有しやすい
インターネット経由での利用によって、チームで情報を共有しやすいというのも、SaaSの大きな魅力です。
特に複数人で特定のファイルを共有して、同時に閲覧したり作業したりすることに長けています。
例えばSaaSの有名なツールのGoogleドキュメントでは、ファイルのURLを共有することで、特定の人間同士で情報交換が可能です。
このようにSaaSには、インターネット環境があれば、離れた場所でもリアルタイムで情報を共有しやすいというメリットがあります。
SaaSを活用する3つのデメリット
こちらでは、SaaSを導入することのデメリットについて解説します。
- 自社でセキュリティ対策をする必要がある
- 機能が制限される
- データの移行が難しい
SaaSは魅力的なサービスですが、デメリットも存在するので、しっかりリスクについて抑えておきましょう。
1.自社でセキュリティ対策をする必要がある
SaaSのサービスを使うときは、別途でセキュリティ対策が必要になるケースが多いです。
というのも、インターネット上で提供されるので、セキュリティ対策はソフトウェアの持ち主に依存してしまいます。
そのため、不正アクセスやデータ漏洩などのリスクに備えて、自社でも以下のようなセキュリティ対策が必要です。
- 社員へのセキュリティ意識の強化
- IDやパスワードの管理
- アクセス権限の制限
とはいえ、セキュリティに関して、利用者側ができる対策は少ないのが現状です。
2.機能が制限される
使いたい機能が利用できないケースがあるのも、SaaSを利用するデメリットといえます。
SaaSでは、多くの利用者に対応するために一般的な機能が提供されていますが、全ての企業に合ったカスタマイズは難しいです。
また、アップデートによって機能が増えたり減ったりするため、ソフトウェアの持ち主の変更に振り回されてしまうことも。
さらに不具合やトラブルなどの障害時は、サービスの利用自体が制限されてしまいます。
利用したいのに使いたい機能がない場合、別のサービスと併用したり、SaaSの仕様に合わせて自社のやり方を考えたりする必要があるのはデメリットの1つです。
3.データの移行が難しい
これまでのサービスからSaaSに変更したいとき、データ移行に苦戦するケースが多いです。
利用中のサービス特有のデータ形式や機能に依存していた状況から変更することになるので、移行手続きに手間がかかったり、移行後のサービスに慣れるまでに時間がかかったりします。
なお、SaaSから別のサービスに乗り換えるときも、データ移行は手間がかかります。特にSaaSのサービス自体が終了してしまった場合、データの移行を余儀なくされる点には注意が必要です。
データの量が多くなるほど、サービスの変更が大変になるのは、SaaSを導入するデメリットといえます。
有名なSaaSとは?代表例を7つ解説
SaaSを使っていると感じたことがある方は、少ないかもしれません。しかし、実は多くの方が、無意識のうちにSaaSのサービスを使っているのです。
こちらでは、代表的なSaaSのサービスを解説します。
- ビジネスチャットツール
- Web会議ツール
- タスク管理ツール
- オンラインストレージ
- 会計ソフト
- eラーニングツール
- ERPパッケージ
具体的なサービス名についても説明するので、ぜひ7つともご確認ください。
1.ビジネスチャットツール
ビジネスチャットツールとは、仕事上のコミュニケーションを円滑にするためのツールです。
以前からあるメールに比べて、リアルタイムでの業務連絡に重きが置かれており、お堅い挨拶文なしで気軽に連絡しやすいという特徴があります。
さらに文書や画像などのファイルを簡単に共有できる機能によって、情報管理がしやすいです。
またビジネスチャットツールは、企業の機密情報を扱う関係上、セキュリティに力を入れているサービスが多く存在します。代表的なサービスは以下の通り。
- Slack
- Chatwork
- Workplace
まだまだ課題はありますが、多くの企業が導入を始めているのがビジネスチャットツールです。
2.Web会議ツール
場所を選ばずにオンラインでミーティングできるのが、Web会議ツールです。
画面共有機能によって資料や動画をパソコン上に映しながら、リアルタイムで話し合いができます。
- 数人単位のミーティング
- 数百人単位のセミナー
- 会社説明会
- 採用面接
など、幅広い用途に利用できるのが大きな魅力。録画機能を使えば会議の内容を保存しておき、後で復習できるので、情報の共有や教育ツールとしても利用できます。
有名なサービスは、ZoomやGoogle Meetです。いずれのサービスも無料プランがあり、大人数による長時間のミーティングの際には有料プランへ変更する必要があります。
リモートワークの普及に伴い、Web会議ツールは業界を問わず、多くの企業にとって必須のツールになったといえるでしょう。
3.タスク管理ツール
ToDoリストやプロジェクト進捗の把握を手助けしてくれるのが、タスク管理ツールです。
自分が取り組むべきタスクを見える化してくれるので、優先すべき業務が一目で把握できるようになります。
結果として、業務効率が改善したり、仕事の抜け漏れを防げたりすることが可能です。またチーム全体でツールを活用すれば、誰が何を担当しているのかが明確になり、各メンバーの業務量を最適化できます。
タスク管理ツールの有名なサービスは、TrelloやAsanaなどです。
個人でもチームでも活用しやすいのが、タスク管理ツールといえます。
4.オンラインストレージ
オンラインストレージとは、インターネット上でデータを管理できるサービスです。
インターネットによって、どのパソコンからでもファイルにアクセスして、閲覧や編集ができます。無料でも利用できる個人用から、大容量のファイルを保存できる有料のビジネス用まで様々です。
- Google Drive
- Dropbox
- OneDrive
など、有名なサービスが複数あるので、目的に合わせて活用するといいでしょう。
5.会計ソフト
会計ソフトは、企業の会計業務を効率化するために有効なツールです。
個人事業主から法人まで、帳簿書類を作成するために幅広く利用されています。会計ソフトと聞くと難しそうに感じますが、実は経理や簿記に詳しくない方の強い味方です。
- 表計算ソフトよりもミスを防ぎやすい
- 勘定科目の仕訳を提案してくれる
- 明細のデータを自動で入力してくれる
といったように、手入力によるヒューマンエラーを防ぎやすいという特徴があります。マネーフォワードやfreeeといったサービスが有名です。
6.eラーニングツール
そもそもeラーニングとは、インターネットを使って、好きなときに好きな場所で勉強できる学習方法です。
テキストだけでなく、イラストや写真を使った動画での学習により、モチベーションを維持しやすいという特徴があります。
- 学習塾
- 企業研修
- 社会人のスキルアップ
など、さまざまな目的で利用されるなど、あらゆる業界から注目される学習方法です。eラーニングツールの代表例には、オンクラスやSchooなどがあります。
このようなeラーニングツールも、SaaSのサービスの1つです。
7.ERPパッケージ
ERPの正式名称は「Enterprise Resource Planning」で、企業資源計画という意味があります。
- 人材
- 生産
- 資金
- 情報
といった会社の資源を統合的に管理することで、有効活用するという考え方です。
ERPパッケージは、ERPを実現するためのソフトウェアを指します。「Oracle NetSuite」や「SAP S/4HANA」が有名です。
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