【危険】人売りIT企業とは!7つの問題点や見分け方を徹底解説

「人売りIT企業を選ぶとどんな問題点があるの?」
「人売りIT企業を選ばない方法はある?」
「IT企業に就職したら人売りITだった」

人売りIT企業は、ブラックなところがほとんどです。IT業界への転職を目指すなら、人売りIT企業は避けたいですよね。

なぜ人売りIT企業が問題なのか、どうすれば見抜けるのかを知ることで、優良企業を選択できるようになります。

そこで、こちらの記事では以下の内容について解説していきます。

  • 人売りIT企業の概要
  • 人売りIT企業で働く問題点
  • 人売りIT企業の見分け方や求人の見極め方

優良なIT企業への転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

人売りIT企業とはエンジニアを他社に派遣して働かせること

人売りITとは、他社に派遣することを目的にエンジニアを採用して利益を得る企業のことをいいます。「SES(システムエンジニアリングサービス)」や「客先常駐」と呼ぶこともあります。

正社員として採用した後、安い賃金で他社に常駐させてマージンを受け取るため、人売りIT企業=ブラック企業と考えて良いでしょう。

労働者にとってはデメリットが多いので、人売りIT企業への就職は避けるべきです。

人売りIT企業で働く7つの問題点

人売りIT企業で働く問題点を、7つの項目に分けて解説します。

  1. 違法な契約で仕事をさせる可能性がある
  2. 賃金が低く激務である
  3. 勤務場所がどこになるのかわからない
  4. 長時間労働が当たり前になる
  5. 正当な評価をしてもえない
  6. 未経験でも研修をしてもらえない
  7. スキルが身につかない

人売りIT企業がなぜブラックと言われるのか、理由を見ていきましょう。

1.違法な契約で仕事をさせる可能性がある

人売りIT企業は、違法な契約でエンジニアに仕事をさせているところがあります。特によくあるのが偽装請負です。

* 「偽装請負」とは・・・
書類上、形式的には請負(委託)契約ですが、実態としては労働者派遣であるものを言い、違法です。

* 労働者の方から見ると・・・
自分の使用者からではなく、発注者から直接、業務の指示や命令をされるといった場合「偽装請負」である可能性が高いと言えるでしょう。
引用元:東京労働局

使用者(自社)ではなく、派遣先から業務の指示を受けることは、偽装請負である可能性が高いです。
また、偽装請負は、派遣元や派遣先などの責任が曖昧になってしまい、雇用面や安全面などで基本的な労働条件が確保されない問題が生じます。

平然と違法行為を行う企業は、他にも「残業代未払い」や「有給取得不可」などの違法行為を行っている可能性も。

違法な契約が交わされていることを労働者側は知らない場合が多く、問題が発覚すれば仕事を失うリスクがあります。

2.賃金が低く激務である

人売りITの仕事は、賃金が低く激務であるケースが多いです。IT業界は多重下請け構造になっている事が多く、間に入る企業が増えるほどマージンを抜かれていきます。

客先常駐のエンジニアに回ってくる仕事は、下請けの下請けのような仕事がメインです。

さまざまな企業を経てやってきた仕事は単純作業が多く、仕事量は多いのに給料はなかなか上がらないのが現状です。

3.勤務場所がどこになるのかわからない

人売りIT企業は、客先に常駐して仕事をこなします。1つのプロジェクトが終われば、また別のプロジェクトに派遣されるので、勤務場所が一定ではありません。

直前に勤務場所を通達されることもあり、長時間の通勤を強いられることもあります。

通いやすい場所に引っ越したとしても、プロジェクトが終了すればまた別の勤務先を指示されるため、通勤のしやすさで住む場所を選ぶのは難しいでしょう。

仮にまた引っ越しが必要になったとしても、住み替えにかかる費用は自己負担です。

4.長時間労働が当たり前になる

人売りIT企業は、エンジニアを派遣するときの契約書に、労働時間の幅をもたせます。例えば「150~200時間」など。
元請企業は200時間までなら残業代が発生しないので、目一杯働かせようとするケースがあります。

一方、派遣元(自社)側はたとえ200時間を超えたとしても追加料金が入ってくるので労働時間の長さをあまり考慮してくれません。長時間労働が当たり前のシステムができ上がっているのが現状です。

5.正当な評価をしてもえない

一般的な企業であれば、従業員の仕事ぶりを評価して給与改定を行います。しかし、客先常駐の場合、社員の仕事ぶりを確認できません。

結果的に、目に見えてわかりやすい労働時間などで評価するケースがあり、これも長時間労働につながっていきます。

また、正当な評価をしてもらえないということは、頑張って働いても給料のアップが見込めないということです。

労働者側はいつまで経っても努力が報われず、仕事に対するモチベーションが上がりません。

6.未経験でも研修をしてもらえない

求人では「未経験OK」としながら、実際に就職しても研修がないブラック企業があります。知識がないまま客先常駐させられて、派遣先にも自分の会社にも相談できずに思い悩んでしまう人もいます。

出向先の企業が仕事を丁寧に教えてくれればまだ良いですが「使えなければ切ればいい」と考えているところもあり、スキルを身につける機会を得られません。

人売りIT企業に長期間勤務すると、スキルが身につかないのに労働時間は長く、転職したいと考えたときには年齢的に厳しくなっていることも。

若ければ未経験でも採用されやすいですが、ある程度の年齢の場合は即戦力が求められがちです。

人売りIT企業に就職してしまうと、悲惨な末路をたどるリスクが高まります。

7.スキルが身につかない

人売りIT企業は、利益を優先させるため仕事内容にこだわりません。中には、常駐先で事務やコールセンターの仕事をさせられるケースもあります。

人売りIT企業に入社してしまうと「エンジニアとして経験を積んでスキルアップしたい」と考えても環境に恵まれず、いつまでも現状から抜け出せないリスクが高まります。

なお、未経験でIT業界に転職するなら、ワンダフルジョブがおすすめです。スキル不足が不安な方には、カリキュラムの案内も可能です。無料で利用できるので、ぜひチェックしてみてください。

人売りIT企業の見分け方7選

人売りIT企業を見分ける方法がわかれば、ブラックな環境に足を踏み入れてしまうことを回避できます。こちらでは、人売りIT企業の見分け方を7つ紹介します。

  1. 若手の社員が多すぎる
  2. SES事業のみ
  3. オフィスが小さい
  4. 勤務地や勤務時間が曖昧
  5. 取引先がIT企業のみ
  6. 最低年収が200万円台
  7. 契約社員を採用している

企業選びに悩んだときには、参考にしてみてください。

1.若手の社員が多すぎる

若手の社員が多すぎる企業は、社員が定着していない可能性があります。人売りIT企業は人材を育てようとしないので、スキルアップできません。まだやり直しのきく若手はすぐに辞めてしまいます。

当然ベテランのエンジニアもすでに転職していて、未経験のエンジニアばかりを抱え込んでいる状態です。そのような企業には将来性が見込めません。

気になる企業があれば、年齢層の割合をチェックしてみるのがおすすめです。

2.SES事業のみ

SES(システムエンジニアリングサービス)事業のみの企業は、人売りITの可能性が高いです。SES事業のみだと、レベルの高いエンジニアが在籍していなかったり、組織力がなかったりするケースが多いためです。

SES以外に「受託・請負開発」や「自社開発」などの事業を展開していれる企業なら、エンジニアの希望に合わせた働き方を選択できます。

転職先の企業をえらぶ際は、どんな事業をおこなっているのか、しっかり確認することが大切です。

3.オフィスが小さい

オフィスが小さすぎる会社は、人売りIT企業の可能性があります。エンジニアは客先常駐のため、オフィスにいる必要がないからです。社員の数が多いのにオフィスがマンションの一室である場合は注意したほうが良いでしょう。

グループ展開している企業も多いので、総社員数とオフィスの大きさを比較することも必須です。

4.勤務地や勤務時間が曖昧

勤務地や労働時間が曖昧な会社は、人売りIT企業の可能性があります。勤務地が「プロジェクト先」や「クライアント先」となっていれば、客先常駐と考えて良いでしょう。

勤務時間も「◯時~◯時」と明記せず「客先に準ずる」「プロジェクト先により異なる」などの記載があれば、自社勤務でないことは明らかです。

5.取引先がIT企業のみ

取引先がIT企業のみの会社は、人売りIT企業のリスクが高まります。例えば受託開発などを行う企業であれば、官公庁やアパレルなどの業種も取引先になるためです。

人売りIT企業は下請けの仕事ばかりなので、官公庁や大手メーカーと直接取り引きする機会がありません。取引先の企業が中小IT企業ばかりなら、気をつけたほうが良いでしょう。

6.最低年収が200万円台

最低年収が200万円台と低い企業は、人売りITの可能性があります。求人ボックス」でエンジニアの平均年収を見て見ると、正社員で497万円です。また、給与幅は345~944万です。

平均と比較すると、最低賃金が200万円台なのはかなり低い年収と言えます。下請けの仕事ばかりを請け負うSES企業であると考えられます。

年収が「200万円~800万円」と記載されていたら、800万円に目がいきがちですが、最低200万円は問題であると認識しておくのが良いでしょう。

7.契約社員を採用している

契約社員の採用もおこなう会社は、人売りITの可能性が高いので気をつけたほうが良いでしょう。契約社員なら、常駐先がなかなか決まらず自社にとって利益のないエンジニアは切りやすいからです。

初めは契約社員から始めて、自社に利益をもたらす人材のみを正社員にするシステムを採用していることもあります。雇用契約をはっきりさせない企業は選ばないほうが無難です。

人売りIT企業への転職を避けるための求人の見極め方3選

人売りIT企業の転職を避けるために、良い求人を見極める方法もチェックしておくとより安心です。こちらでは、求人の見極め方を3つ紹介します。

  1. 勤務先にプロジェクト先の記載がない企業を選ぶ
  2. 自社開発をおこなう企業を選ぶ
  3. ホームページに社員の写真を掲載している企業を選ぶ

人売り企業を見分ける方法と併せて、ぜひチェックしてみてください。

1.勤務先にプロジェクト先の記載がない企業を選ぶ

求人情報の勤務先に「プロジェクト先」や「クライアント先」の記載がない企業を選びましょう。

勤務先が「プロジェクト先」などとしている場合、いつでも出向できる人材を求めていることが予測できます。人売りIT企業を避けるためのポイントの1つにしてみてください。

2.自社開発をおこなう企業を選ぶ

自社開発を行っている企業は、出向があったとしてもメインでない可能性が高いです。出向事業があったとしても他の職種を選べるので、長く働きつづけられます。

自社開発をおこなう企業なら、1つのプロジェクトを作り上げるまでの工程に関われるのでスキルアップも叶うでしょう。

3.ホームページに社員の写真を掲載している企業を選ぶ

ホームページに、実際に働いている人の写真が載っている企業を選ぶのがおすすめです。働いている人がすぐに辞める企業は、ホームページの書き換えの手間がかかるため従業員の写真を載せないケースがよくあります。

経営者の顔は載せている企業が多いですが、実際に働いている人の写真やコメントが載っている企業を選んだほうが安心です。

人売りIT企業を回避・脱却するなら転職エージェントの利用がおすすめ

「IT企業への転職が初めてで、ホワイトな企業を選べるか自身がない」「人売りIT企業に就職してしまったが、優良企業に転職したい」とお悩みなら、転職エージェントを利用するのがおすすめです。

プロに相談しながら転職活動できるので、人売りITを選んでしまうリスクが軽減されます。

ワンダフルジョブは、IT企業への転職に特化したエージェントです。無料で利用できるので、ぜひ活用して転職の成功に役立ててみてください。

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