「フリーランスでも健康診断を受けられるの?」
「どうやったら健康診断を受けられるのかがわからない」
「健康診断にかかる費用が気になる」
このような悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか?
フリーランスでも健康診断を受けられますが、会社員とは異なり、自分で手続きをする必要があります。また、費用がかかることも会社員との違いです。
しかし、フリーランスは体が資本。病気になるなどして働けなくなると、収入がゼロになってしまうリスクがあります。
費用がかかりますが、フリーランスとして長期にわたって働きたいと考えているなら、定期的に健康診断を受けるのがおすすめです。
そこでこの記事では、以下の内容について解説します。
- フリーランスが健康診断を受けるメリット
- フリーランスが受けられる健康診断の種類
- お得に受ける方法・注意点
健康診断を検討しているフリーランスの方は必読の内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
フリーランス(個人事業主)の健康診断は義務ではない
会社員とは異なり、フリーランスは健康診断を受ける必要がありません。クリニックTEN渋谷が行った「フリーランス健康診断受診実態調査2021」では、毎年健康診断を受けてるフリーランスは29%、全く受けていないフリーランスは38%という結果でした。
健康診断を受けない理由は「予約が面倒」と「健診費用が高い」が約20%を占めています。また、フリーランス2年未満が対象の調査では「健診の申し込み方がわからない」という理由で健康診断を受けていない人が最も多かったです。
調査の結果から、手間や費用だけでなく、健康診断に関する知識がないために、受けてない人もいると言えます。フリーランスに健康診断を受ける義務はありませんが、メリットや申込方法などを知った上で、判断してみてはいかがでしょうか。
フリーランス(個人事業主)が健康診断を受ける3つのメリット
ここでは、フリーランスが健康診断を受けるメリットを紹介します。
- 生活を見直すきっかけになる
- 病気を初期段階で発見できる可能性がある
- 失注リスクを低減できる
それぞれ解説します。
1. 生活を見直すきっかけになる
健康診断が生活を見直すきっかけになる可能性があります。健康診断を受けると、体の状態を数値で把握できます。
肝機能が低下していたり血圧が高かったりと、自身の体に問題があるとわかれば、生活習慣を改善する必要性を認識できるでしょう。
反対に、健康診断を受けなければ、体の異変に気づかないことも。例えば、血圧が多少高い程度では、症状を自覚できないと言われています。
生活習慣を見直さないと、知らぬ間に体の状態が悪化するリスクがあるので要注意です。早い段階で体の異変に気づき、生活を見直すために、定期的に健康診断を受けるのがおすすめです。
2. 病気を初期段階で発見できる可能性がある
健康診断を受けることで、病気が悪化する前に発見できる可能性があります。病気の中には、自覚症状がないまま進行していくものもあります。
例えば、糖尿病は「サイレントキラー」とも呼ばれるほど、進行するまで自覚症状がない病気です。糖尿病の合併症である神経障害や腎症などになってから気づいたら、完治するのは困難です。
病気は進行するほど完治が難しく、生活に支障をきたす可能性が高まります。フリーランスは体が資本なので、健康診断を受けて病気を初期段階で見つけることが重要です。
3. 失注リスクを低減できる
フリーランスの健康は、案件の受注にも関わります。健康を害して長期間の療養が必要になると、失注リスクが高まるので要注意です。
会社員は、一時的な体調不良であれば有給休暇を利用でき、休んでも給料が発生します。また、休職した場合でも収入がゼロになることはありません。
一方でフリーランスは、病気などで働けなくなると仕事を受けられなくなることがあります。全く仕事を受注できないと、収入がゼロになってしまうことも。
生活していくにはある程度の収入が必要なので、フリーランスは特に健康に気を遣う必要があります。仕事を続けられるように、健康診断を受けて自身の体に異常がないか確認することが重要です。
フリーランス(個人事業主)が受けられる健康診断3選
フリーランスは、主に以下の3つの健康診断を受けられます。
- 地方自治体の健康診断
- 病院や健診センターの健康診断
- 国民健康保険の健康診断
それぞれの特徴を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 地方自治体の健康診断
国民健康保険に加入している人は、地方自治体が実施している健康診断を受けられます。地方自治体の行っている健康診断の費用は、1,000円前後が相場。無料で受けられる場合もあるため、健康診断の費用を可能な限り抑えたいという方におすすめです。
ただし、医療機関が指定されたり、検査項目が決められていたりと、制限があります。健康診断の詳細は、各自治体のホームページに掲載されているので、確認してみてください。
2. 病院や健診センターの健康診断
お近くの病院や健診センターでも健康診断を受けられます。日程を指定しやすかったり、検査項目を追加できたりするため、忙しい方や体の状態を詳しく調べたい方におすすめです。
ただし、費用は数千円〜1万円前後と、高めの設定であることが多いです。病院や健診センターによって料金が異なるので、複数の機関を調べた上で決定しましょう。
身近に健康診断を受けたことのあるフリーランスがいるなら、相談してみてもよいでしょう。体験談を聞くことで、実際に受けるときのイメージが掴めます。
身近にフリーランスがいない場合は、コミュニティに所属して情報交換するのがおすすめです。[nigekiri_text]には、多数のフリーランスが所属しています。
交流する中で、何歳から健康診断を受ければ良いのかなどの疑問を解決できる可能性があります。仕事の相談もできるので、フリーランスと情報交換をする機会がない方は、入会を検討してみてください。
3. 国民健康保険組合の健康診断
国民健康保険組合とは、同じ職業の人が集まって作った健康保険の組合のことです。国民健康保険は住んでいる自治体ごとに加入しますが、国民健康保険組合は職業によって区別されます。
まずは、ご自身の職業の国民健康保険組合が組織されているかを確認しましょう。組織されているなら、国民健康保険と国民健康保険組合のどちらか一方に加入できます。
国民健康保険組合は、定期的に健康診断を実施しています。加入しているフリーランスは、国民健康保険組合経由で健康診断を受診可能です。
組合の会費がかかる代わりに、健康診断の受診の際に給付を受けられることがあるので、確認してみてください。
フリーランス(個人事業主)がお得に健康診断を受ける方法3選
健康診断を受ける際は、以下の方法で費用を抑えられる可能性があります。
- あんしん財団に加入する
- 協会けんぽの補助制度を利用する
- クレジットカードの付帯サービスを利用する
それぞれ解説するので、お得に健康診断を受けたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. あんしん財団に加入する
あんしん財団(一般財団法人あんしん財団)に加入することで、フリーランスでも健康診断の補助が受けられます。中小企業向けの保険や福利厚生のサービスが多いですが、フリーランスでも月額2,000円支払えば加入可能です。
加入すれば年に1回、健康診断を受ける際に2,000円支給されます。月額費用はかかりますが、健康診断の費用を抑えられるだけでなく、保険や福利厚生のサービスも受けられます。
サービス内容を確認し、メリットが大きい場合は加入しましょう。ちなみに、健康診断の代わりに人間ドックを受ける場合は、加入期間に応じて最大20,000円支給されます。
2. 協会けんぽの補助制度を利用する
協会けんぽの補助制度を利用すると、健康診断の費用を抑えられます。年に1回限りですが、健康診断費用の一部を負担してもらえます。
一般健康診断だけでなく、乳がんや子宮頸がんの検診、肝炎ウイルス検査などを受けられる場合も。ただし、年齢によって受けられる健康診断が異なります。
また、料金や補助額は健康診断が受けられる機関によって異なるので、事前にリサーチしておきましょう。
3. クレジットカードの付帯サービスを利用する
クレジットカードの付帯サービスを利用することで、健康診断をお得に受けられるケースもあります。すべてのクレジットカードに備わっているサービスではないので、確認してみてください。
健康診断費用の割引率は、クレジットカードによって異なります。3〜4割の割引が適用される場合もあるので、お得に健康診断を受けたい方は要チェックです。
また、割引ではなくポイントの倍率が増えることも。クレジットカードを保有している方は、どのようなサービスが受けられるか見てみましょう。
フリーランス(個人事業主)が健康診断を受ける際の3つの注意点
健康診断を受ける際は、以下の3つに注意してください。
- 健康診断の費用は経費にならない
- 必要に応じて検査項目を選択する
- 機関によってオプションメニューが異なる
スムーズに健康診断を受けられるように、注意点を押さえておきましょう。
1. 健康診断の費用は経費にならない
フリーランスが健康診断を受ける際にかかる費用は、経費になりません。節税にならないので要注意です。
健康診断を受け、再検査が必要になった場合も費用は経費にはなりません。確定申告をする際に、誤って経費に含めないよう注意しましょう。
ちなみに、医療費控除の対象にもなりません。なぜなら、健康診断は病気の早期発見のために行うもので、治療行為ではないためです。
2. 必要に応じて検査項目を選択する
フリーランスが健康診断を受ける際は、自身で検査項目を選択する必要があります。20代であったり既往歴がなかったりする場合は、一般的な検査項目のみで問題ありません。
一方で、生活習慣病のリスクが高まる40代以上であったり、既往歴があったりする場合は、必要に応じて検査項目を追加しましょう。検査項目を追加するほど費用がかさみますが、病気が進行すると、莫大な治療費がかかることも。
自身の状態に合わせて検査項目を追加した方が、結果として費用が抑えられるケースもあります。どのような検査項目を受けたら良いかは、病院や健診センターなどで相談してみましょう。
3. 機関によってオプションメニューが異なる
病院や健診センターによって、受けられるメニューが異なります。一般的な項目以外で、受けたい検査がある場合は事前に調べた上で、受診しましょう。
特に、小規模の病院で検査を受ける場合は要注意。地域の小さな病院だと、胃カメラやMRIなど、精密検査を行う機器を導入していないことがあります。再検査などで精密検査が必要な場合は、予約の段階で確認が必要です。
健康診断の検査項目は、病院や健診センターのホームページに記載されていることがあります。記載されていない場合は、問い合わせてみましょう。
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