「個人事業主と法人の違いがわからない」
「独立して起業するならどちらがおすすめ?」
「メリットや流れを詳しく知っておきたい」
などと考えていませんか?
会社から独立したいと思った際に「起業するには個人事業主か法人か」と迷う人は多いです。
個人事業主と法人では立場や税金面など大きく違うため、自分にあった形で独立したいですよね。
この記事では以下の点について、初心者の人でも分かりやすいように解説します。
- 個人事業主と法人の違い
- それぞれのメリットデメリット
- どちらかを判断するポイント
この記事を読むことで、悩みや不安もなくスムーズに起業できるでしょう。
個人事業主か法人で迷っている人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
起業するなら個人事業主か法人どっち?それぞれの違いを解説
起業するならどちらか迷う人も多いでしょう。この章ではこの2つの違いを解説します。
- 個人事業主
- 法人
それぞれの違いをしっかり理解していることで、悩まずに起業できます。ぜひ最後までチェックしてみてください。
1.個人事業主
個人事業主とは、企業や組織に属さず、事業を営んでいる人のことを指します。
税務署へ開業届を提出するだけで、個人事業主になれるため、開業時のコストを抑えたいという人に向いています。
開業届を出すことで生まれるメリットは以下の通りです。
- 青色申告により最大65万円を控除できる
- 家族への給与を「経費」にできる
- 赤字を「3年繰り越し」できる
- 屋号付き銀行口座を開設できる
- 小規模企業共済に入れる
開業届は国税庁のホームページからダウンロードしたり、freee開業という無料のwebツールを使ったりすることで、簡単に用意できます。
2.法人
法人とは、法律により人と同じ権利や義務がみとめられた団体のことを指します。
運営される法人には、株式会社や合同会社、NPO法人や医療法人があります。法人化する大きなメリットは以下の通りです。
- 個人事業主と比べて税金を節約できる
- 会社が倒産しても出資額以上の返済をしなくて良い
- 個人事業主と比べて対外的な信用力がます
- 事業拡大しやすい
- 決算日を自由に決められる
また、法人の大きなメリットとして、節税につながりやすい点が挙げられます。
個人事業主の事業所得に対する所得税の最高税率は45%ですが、法人税の税率は一定の場合までは15%です。
それ以外の場合でも20%前半と低いため、個人事業主よりも大幅に節税できます。
メリットに関しては次の章から解説します。
法人と比べて個人事業主として起業するメリット3つ
法人と比べて個人事業主として起業するメリット3つを紹介します。
- 好きな時間と場所で働ける
- 開業の手続きが簡単にできる
- 0円で開業できる
それぞれ確認していきましょう。
1.好きな時間と場所で働ける
会社員は出社時間や退社時間が決まっているため、時間や場所の縛りがありますが、個人事業主は自分の都合で休んだり、好きな場所で働いたりできます。
もちろん法人として起業しても好きな場所で働けますが、複数人の社員と会社や事務所で仕事を一緒にしている場合、決まった時間に出社しなければなりません。
自由度が高い働き方が行えるのは、個人事業主の大きなメリットです。
2.開業の手続きが簡単にできる
個人事業主は法人に比べて、開業の手続きが非常に簡単です。
法人の場合は、法務局へ登記申請をしたり、口座振り込みがあったりと手間も時間もかかります。
一方個人事業主は、開業届を税務局へ提出するだけなため、手間もかかりません。
3.0円で開業できる
先ほど述べたように、開業届を税務署へ提出するだけで、0円で個人事業主になれます。
法人として株式会社を設立する場合は、資本金1円としても、法定費用やその他の費用を含めて平均25万円ほどかかります。
よって個人事業主は、起業時のコストを大幅に節約できる点も大きなメリットの1つです。
法人と比べて個人事業主として起業するデメリット2つ
法人と比べて個人事業主として起業するデメリット2つを紹介します。
- 自分で確定申告しなければならない
- 年収によっては法人よりも税金が高くなる
メリットが多い個人事業主ですが、デメリットも多少存在します。デメリットをしっかりチェックしておくことで不安も取り除けます。
ではそれぞれ確認していきましょう。
1.自分で確定申告しなければならない
個人事業主になると、毎年自分で確定申告しなければなりません。
会社員であれば毎月給料の中から所得税が源泉徴収されます。そして年末に、年末調整という形で過不足金を調整して、税金を支払います。
個人事業主はこういった手続きを確定申告という形で自分で行う必要があるため、非常に手間がかかるのです。
近年は、確定申告が簡単にできるアプリも出ていますが、売り上げや経費計算の入力など最低限の操作は必要になるため、デメリットと言えるでしょう。
2.年収によっては法人よりも税金が高くなる
所得税は、以下のように利益が増えるにつれて段階的に上がっていく累進課税です。
課税される所得金額 | 税率 |
---|---|
1,000円 から 194.9万円まで | 5% |
195万円 から 329.9万円まで | 10% |
330万円 から 694.9万円まで | 20% |
695万円 から 899.9万円まで | 23% |
900万円 から 1799.9万円まで | 33% |
1800万円 以上 | 40% |
つまり、儲かるほど、税率が高くなって負担が増大するため、稼ぎが大きい人にはデメリットになります。
個人事業主と比べて法人として起業するメリット6つ
個人事業主と比べて法人として起業するメリット6つを紹介します。
- 個人事業主よりも信憑性が高まる
- 売上が大きい場合は節税できる
- 個人事業主よりも資金調達の可能性が上がる
- 優秀な人材と働ける
- 事業の継続がしやすい
- 決算日を自由に決められる
人によっては、個人事業主よりもメリットが多いケースもあります。ぜひ最後までチェックしてみてください。
1.個人事業主よりも信憑性が高まる
法人として会社を設立すると、以下の情報が登記されます。
- 商号
- 住所
- 目的代表者
- 資本金
- 役員
よって、個人事業主よりも社会的な信用が増します。また、肩書や名刺に株式会社とあるだけで取引先の印象も良くなります。
個人事業主の場合は、信用を得るまでに時間がかかるため、法人化の大きなメリットと言えるでしょう。
2.売上が大きい場合は節税できる
先ほど述べたように個人事業主は、所得が増えるほど税率が高くなります。しかし法人は利益が増えても原則一定税率です。
よって節税面でのメリットが大きいといえます。
年間の所得が400万円を超える場合は、法人化した方が節税できる可能性が高いでしょう。
また法人の場合、経費の幅も増えます。
- 自宅兼事務所
- 自動車
- 社会保険料
- 退職金
などは、個人事業主よりも経費計上がしやすいです。
ある程度所得がある人は個人事業主よりも、法人化した方がメリットも大きいでしょう。
3.個人事業主よりも資金調達の可能性が上がる
仮に資金が必要になった場合、金融機関などからの融資交渉では、個人事業主は条件がかなり厳しいです。
一方、法人の場合、財産管理が厳格なため、損益計算書と貸借対照表が作成されます。
よって金融機関も明確に融資判断ができ、広く資金調達の可能性があります。
個人事業主よりも資金調達がしやすいという点も、法人の大きなメリットです。
4.優秀な人材と働ける
法人化することで、安定的な雇用を求める人が集まるため、優秀な人材と出会える可能性が上がります。
その点、社会保険制度を備えていて、組織もしっかりとしている会社であれば、安心して働けるからです。
一方で自分自身の就職先が個人事業者であった場合、社会保険制度や退職金制度などはしっかりしているのか、不安になる人も多いでしょう。
よって個人事業主よりも、優秀な人材が集まりやすいといえます。
5.事業の継続がしやすい
個人事業主の場合、相続が発生すると個人名義の預金口座が一時的に凍結されてしまい、事業に支障が生じます。
一方、法人化すると、代表者の死亡などにより会社の預金口座が凍結されることはありません。
優秀な後継者がいる場合には、引き続き会社としての組織を継続させられるため、メリットの1つと言えます。
6.決算日を自由に決められる
個人事業主の場合、1月1日から12月31日までを1期として、12月が決算月と法律によって決まっています。
法人の場合は、自由に決算日を決められるため、繁忙期と決算時期が重ならないようにできます。
1年間を通じて業務を平準化できるため、メリットの1つと言えるでしょう。
個人事業主と比べて法人として起業するデメリット3つ
個人事業主と比べて法人として起業するデメリット3つを紹介します。
- 設立や運営に費用がかかる
- 2.法人は社会保険に入らなければならない
- 3.会社のお金は自分のために使えない
ぜひ参考にしてみてください。
1.設立や運営に費用がかかる
個人事業主の場合、0円の開業届を提出するだけですが、法人化すると定款の作成・登記申請など、20~25万円程度の資金が必要です。
さらに資本金も用意しなければならないため、開業時のコストを減らしたい人は、個人事業主の方が向いているといえます。
2.法人は社会保険に入らなければならない
法人化すると、一人の会社であっても「健康保険と厚生年金保険」への加入が義務づけられています。
社会保険の保険料は、国民健康保険と国民年金よりも高額です。 従業員をたくさん雇う場合は、負担も大きくなるため、注意しましょう。
3.会社のお金は自分のために使えない
法人化すると、会社のお金は自由に使えなくなります。
個人事業主の場合は、事業で稼いだお金は、自分で自由に使えますが、法人化すると、会社の財産と個人の財産は明確に区分されます。
自分で自由に使えるお金がたくさん欲しいという人は、デメリットに感じるでしょう。
個人事業主の起業か法人かを判断する3つのポイント
個人事業主の起業か法人かを判断する3つのポイントを紹介します。
- 今よりも事業拡大したいかで決める
- 取引先の条件で決める
- 従業員を雇用したいかで決める
ぜひ最後までチェックしてみてください。
1.今よりも事業拡大したいかで決める
個人事業主か法人かで迷った場合は、今後積極的に事業拡大したいかどうかで決めると良いでしょう。
先ほど述べたように法人化すると、税率が一定になります。
よって開業からある程度の収入が見込める場合や、今よりも今後事業拡大する可能性が高い場合は、初めから法人化した方が節税しやすくなります。
一方で「自分が暮らせるくらいの稼ぎでいい」「面倒な手続きは踏みたくない」という考え方は、個人事業主向きです。
2.取引先の条件で決める
事業を開始する際に、 既に見込みの取引先がいる場合、取引や契約条件を確認してから個人事業主が法人化を決めるのが良いでしょう。
取引先によっては、法人しか契約を結ばないという会社もあります。
すでに取引先の目星がついていたり、業界を決定している場合は、先に状況を確認しておきましょう。
3.従業員を雇用したいかで決める
事業内容によっては、開業したと同時に従業員を雇用したい場合もあります。
個人事業主でも法人でも従業員は雇用できますが、法人の方が信頼性は高くなるでしょう。
特に社員として雇用する場合は、長くその会社に勤めることが前提となります。
やはり個人事業主だと、従業員から不安がられてしまい、雇用につながらないかもしれません。
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