「社員から活用されるような社内マニュアルを作りたい」
「具体的に何から始めればいいのか?」
「作る前に理解しておくべきことはある?」
こんなお悩みはありませんか?
業務上のミスを減らしたり、社員教育に活用したりするために社内マニュアルを作りたいと考えている方がいるのではないでしょうか。
一度作ってしまえば、長期にわたって社員が業務の品質を保ちつつ効率化できるので、ぜひ効果的なマニュアルを作成したいですよね。
そこでこちらの記事では、社内マニュアルを作る手順やポイントに関して解説していきます。
社内マニュアルを作って業務を効率化したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
社内マニュアルを作る3つのメリット
まずは、社内マニュアルを作成するメリットについて解説します。
- 社員の育成に役立つ
- 業務のクオリティを均一化させやすい
- 属人化のリスクを抑えられる
1つずつ見ていきましょう。
1.社員の育成に役立つ
社内マニュアルを作っておくと、社員が素早く成長しやすくなります。
というのも、業務に必要な知識や仕事の全体像が用意されていれば、新入社員や未経験の転職者であっても理解しやすいからです。
また、過去にあった問題点に対する解決方法を社内マニュアルに記載しておけば、社内での無駄な質問対応も減らせます。さらに社内マニュアルがあることで、育成する立場としても教育に差が出にくいというのも大きなメリットです。
このように社内マニュアルは社員の育成に役立ち、社内の業務効率化にもつながります。
2.業務のクオリティを均一化させやすい
社内マニュアルを社員が活用すると、業務の品質を均一化させやすくなるのもメリットの1つです。
社内全員が同じマニュアルを共有すれば情報格差が減るため、どのような社員が業務を担当しても、ある程度の品質を担保できるようになります。
また、よくあるミスやトラブルを事前に減らせるので、ストレスの溜まる対応がなくなり、社員が気持ちよく働きやすくなるでしょう。
3.属人化のリスクを抑えられる
業務が属人化するリスクを減らせるのも、社内マニュアルを作るメリットです。
というのも、マニュアルで業務の範囲が明確になることで、各業務の担当が個人に委ねられなくなるからです。
1人が特定の業務を行っていて、他の社員が誰も業務がわからない状態から、複数人でカバーできるようになります。
もし優秀な社員が休職や退職などによってチームを抜けた場合でも、会社の損害を最低限に抑えやすくなるのが社内マニュアルの魅力です。
社内マニュアルを作る2つのデメリット
社内マニュアルには大きなメリットがある反面、作ることによるデメリットも存在します。
- 社員が自分から動けなくなる恐れがある
- 社員のモチベーションが下がる可能性がある
ぜひ参考にしてみてください。
1.社員が自分から動けなくなる恐れがある
社内マニュアルを作るデメリットの1つとして、社員が自分で考えて行動しなくなってしまうことが挙げられます。
具体的には、以下のような事態が起きる可能性が考えられるでしょう。
- マニュアルに記載されていないことは自分の業務だと思わなくなる
- イレギュラーな事態に対応できない
- 責任回避のために最低限の業務だけ行うようになる
あらかじめ日頃からマニュアルが絶対ではないと教育する意識がないと、社員の自主性がなくなる可能性があることはデメリットといえます。
2.社員のモチベーションが下がる可能性がある
社内マニュアルによって、社員のモチベーションが下がってしまうケースがあります。
あまりにも細かく作りすぎると、社員が自身のアイデアや改善案などを反映してもらえないと思ってしまうからです。
また「自分の行っている業務は誰でもできる仕事」だと考えて、やりがいや誇りが失われてしまうことも。
あくまで社内マニュアルは業務効率化のためと伝えないと、逆に社員の作業効率が落ちてしまう点に注意が必要です。
社内マニュアルを作る5つの手順
こちらでは、社内マニュアルを作る手順を5つの段階に分けて解説します。
- 制作の範囲を決める
- 業務内容や問題点を洗い出す
- 骨組みを設計する
- 細かい文章を追記する
- 運用と改善を繰り返す
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.制作の範囲を決める
いきなり作り始めるのではなく、まずは社内マニュアルの範囲を決めていきます。
事前に範囲を決めておかないと、余計な情報が詰め込まれて、わかりにくいマニュアルになってしまうので注意しましょう。
どのような社員に向けて、どの業務の内容を含めるのかを考えることが大切です。
2.業務内容や問題点を洗い出す
マニュアルの範囲が決まったら、業務内容と過去にあった問題点を洗い出していきます。
洗い出しのときには、限りなく漏れをなくすために以下を意識しましょう。
- 業務の時系列順に分ける
- 基礎的な業務であっても一旦書き出す
- 実際に社員へヒアリングする
マニュアルに落とし込むときには、細かく正確に業務内容を把握する必要があります。そのため、情報収集を行うときは、特に実務がわかる方々から直接聞かなければいけません。
ステップ2の段階では、思いつく限りのことを洗い出して、取捨選択は後回しにすることが大切です。
3.骨組みを設計する
収集した情報をもとにして、社内マニュアルの骨組みを設計していきます。
具体的にはマニュアルのテーマと、各業務の見出しが必要です。
例えば営業職向けにマニュアルを作るなら、テーマは「営業職の営業効率化と顧客満足度を上げるためのマニュアル」といったイメージで、各見出しは以下のように考えられます。
- 営業全体の流れ
- アポイントの取り方
- お客様への提案の方法
- 契約につなげるクロージング
- 顧客情報の管理
- 顧客サービスとサポート
まずは全体のテーマを決めた後、個別の項目について考えていくことで、一貫性を持った社内マニュアルを作りやすくなります。
4.細かい文章を追記する
骨組みが完成した後は、具体的に細部の情報を追記しましょう。
文章を書くときのポイントは、常にマニュアルを見る人の気持ちになることです。
どのような表現にすれば誤解なく把握できるのか、何から記載すればわかりやすくスラスラ読めるのかを意識する必要があります。
しかし、最初にマニュアルを作るときは、わかりにくい箇所や足りない点があったとしても、まずは完成させる意識が大切です。
実際にマニュアルが完成した後は、複数人で内容を見直して、誤字脱字や間違いがないか確認しましょう。
5.運用と改善を繰り返す
最初に作り終えた段階では、マニュアルの問題点がわからないのも事実です。
そのため、一度試しにマニュアルを運用し、問題が発生した段階で改善を繰り返すようにしましょう。
実際にマニュアルを見て業務を行う社員からフィードバックをもらうことで、改善点が見えてくるはずです。
数回の改善を繰り返せば、社内マニュアルの完成度も高くなり、会社全体の業務効率化にもつながります。
社内マニュアルを作るときに重要な3つのポイント
社内マニュアルを作るときには、欠かせない重要なポイントがあります。
- 事前に完成までのスケジュールを決める
- 目的を明確にする
- 誰が見てもわかるようにする
作った後に後悔しないためにも、事前に確認しておきましょう。
1.事前に完成までのスケジュールを決める
社内マニュアルを作るときは、事前に完成までのスケジュールを決めることが大切です。
- リサーチに必要な時間
- 各項目の作成にかかる時間
- 最終的なマニュアル完成までの時間
など、細かく計画を立てるようにしましょう。
1回で完璧にしようとすると、細かい点が決まらず、納期が遅れてしまいがちです。そのため、まずは簡易的でもいいからマニュアルを完成させることを目安に、計画を立ててみてください。
2.目的を明確にする
どのような目的のためにマニュアルを作るのか、事前に考えておくことが大切です。
というのも、あいまいな状態のまま急いでマニュアルを作ってしまうと、どの場面で使われるのかわからないものができてしまいます。
そのため、最低でも以下の項目を決めておくことが大切です。
- どのような社員に見てもらうのか
- どの業務のシーンで使われるのか
- 社員にどのように変わってもらいたいのか
事前に目的を決めておくことで、一度完成した後にマニュアルを作り直す手間がなくなります。
3.誰が見てもわかるようにする
社内マニュアルは、どんな人が見てもわかりやすく作らなければいけません。
なぜならマニュアルを見る社員というのは、常に疑問点や不明点を解決するために参考にするわけです。
そのため、専門用語や冗長な表現を入れると意味がわからず、結局マニュアルの意味がなくなってしまうのです。
- 専門用語を入れるなら注釈をつける
- イラストや図を入れて視覚的に読みやすくする
- 5W1Hの情報を入れて誰が何をするのか明確にする
など、なるべくシンプルで直感的にわかりやすく作ることをおすすめします。
社内マニュアルを運用時のポイント3つ
こちらでは、一度作ったマニュアルを運用していくときのポイントを解説します。
- 社内全体に活用するメリットを伝える
- 社員の活用頻度をチェックする
- 更新するタイミングを決める
ぜひ参考にしてみてください。
1.社内全体に活用するメリットを伝える
マニュアルを作ったとしても、社員に見て活用してもらえないと意味がありません。
そのため、作成したことを報告するのはもちろん、どのように活用すればいいか伝えることが大切です。
例えば「みんながよく間違える項目を一覧にしたからミスが減る」とか「業務の項目別に分けたので、気になったときに検索すればすぐに見られる」といったように、手軽で見るメリットがあることを伝えましょう。
社内マニュアルを作っただけでは無意味なので、しっかり会社全体に浸透させる意識が大切です。
2.社員の活用頻度をチェックする
社内マニュアルを運用し始めたら、定期的に社員が活用できているか確認しましょう。
実際に目で見える形で社員の働き方が変わったか、またはミスやトラブルが発生することがなくなっているか、などを社内全体でチェックしてみてください。
また、マニュアルを読む対象の社員にヒアリングして、どのくらい活用できているか直接聞くことも大切です。
3.更新するタイミングを決める
マニュアルを作った後は、事前に更新のタイミングを決めておきましょう。
なぜなら、あまりにもマニュアルを更新しない状況が続くと、修正時に大きな手間がかかるからです。
- 業務内容が変わった
- 新しい技術やツールが導入された
- 組織の構造が変わった
- 法律や規制について変更があった
など、細かな修正以外にも、大きな変更があったタイミングで更新するルールを決めておくといいでしょう。
社内マニュアルにおすすめのツール3選
社内マニュアルのツールはたくさんありますが、特におすすめなのは以下の3つです。
- オンクラス
- Microsoft Office
- iTutor
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.オンクラス
オンクラスは、効果的な社内マニュアルを作成するのに適した教育プラットフォームです。
テキストだけだと伝わりにくい業務内容なら、オンクラスを使って動画を作れば、簡単にわかりやすいマニュアルを作れるようになります。
さらに以下のような機能によって、社内マニュアルを有効に活用することが可能です。
- 進捗管理機能:社員のマニュアル活用状況がわかる
- 小テスト機能:マニュアルを理解しているかテストで把握できる
- 感想文機能:オンラインでマニュアルのフィードバックがもらえる
マニュアルの対象が20名までなら月額4,980円、100人までなら14,800円で利用できるので、本格的に業務効率化を検討されているなら、ぜひチェックしてみてください。
2.Microsoft Office
引用元:Microsoft Office
すぐに社内マニュアルを作りたいなら、Microsoft Officeがおすすめです。
Microsoft Officeは、会社の状況によって、ツールを変更できるのが最大のメリットといえます。
- テキストベースだけならWordを入力
- 表やグラフを作るならExcelを活用
- デザインを盛り込むならPowerPointで作成
といったように誰でも使いやすいので、簡易的なマニュアルを作るだけならMicrosoft Officeを活用するといいでしょう。
3.iTutor
引用元:iTutor
iTutorは、伝わりやすいマニュアルを作りたい方におすすめのツールです。
PowerPointのような感覚で操作が簡単にできるので、ITツールの経験がない方でも扱いやすいという特徴があります。
例えば、マニュアル化したい項目を操作すれば自動でスライド化することが可能です。
導入企業が2,200社を超えており、信頼性の高いツールなので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
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