「フリーランスの請求書の書き方がわからない」
「簡単に請求書を発行できるテンプレートを知りたい」
「そもそも請求者はいつ発行するの?」
このような悩みを抱えていませんか?
フリーランスとして仕事をするうえで、避けては通れないのが請求書の発行です。
報酬をもらうためには、請求書を書く必要があります。
慣れてくればスムーズに書けますが、駆け出しフリーランスにとっては多くの不安がありますよね。
そこで本記事では、フリーランスの請求書について以下の内容を解説します。
- 発行する理由
- タイミング
- 記載する項目
- 記載する際のポイント
- おすすめのテンプレート
請求書の書き方がわからないフリーランスの方は、ぜひご覧ください!
そもそもなぜ必要?フリーランスが請求書を発行する理由をサクッと解説
そもそも、なぜフリーランスは請求書を発行する必要があるのでしょうか?
結論から言うと、請求書を発行すると報酬を請求する権利を主張できます。
フリーランスに限らず仕事をする際は、請求書によって報酬額が決定されます。成果物の支払いをしない悪質なクライアントがいたとしても、請求書があれば報酬をもらえるでしょう。
またクライアントからしても、外注先であるフリーランスへの発注は経費となるため、請求書を発行しないとより多くの税金を納めることになります。
何かしらの仕事を行ったら、原則として請求書の発行が必要であることを覚えておきましょう。
フリーランスが請求書を発行する2つのタイミング
フリーランスが請求書を発行するタイミングは、基本的に以下2つです。
- 月末
- 都度
順番に見ていきましょう。
1. 月末
フリーランスが請求書を発行する最も多いタイミングは月末です。当月の仕事量に対する報酬を、月末にまとめて請求する方法です。
計上するのが大変ですが、報酬をまとめて請求するので手間がかかりません。
仕事量が多く混乱してしまう場合は、エクセルやメモにまとめておくとよいでしょう。
月末に請求書を発行した場合は、一般的に翌月末に請求額が支給されます。
2. 都度
仕事が終わった都度請求書を発行するケースも稀にあります。
月末のようにまとめて請求するわけではなく発行する機会が多いため、時間と手間がかかってしまうでしょう。
作成が面倒なデメリットはありますが、クライアントが逃亡するリスクを防げたり、一気にお金がなくなったりする事態を防げます。
フリーランスの請求書の書き方!記載するべき5つの項目を紹介
こちらでは、フリーランスの請求書の書き方を紹介します。請求書には、以下5つの項目を記載しましょう。
- 請求先の会社名
- 請求内容
- 発行日と期日
- 発行者情報
- 請求書番号や備考
ひとつずつ解説します。
1. 請求先の会社名
フリーランスの請求書には、請求先の会社名を記入しましょう。
事業部署や担当者がいる場合は、そちらも記載しておくと丁寧です。
会社名は、書類の左上に記載するのが一般的です。
なお相手によって語尾の付け方が異なるので、以下のように使い方を間違わないように注意してください。
- 会社への請求:〇〇御中
- 個人への請求:〇〇様
2. 請求内容
フリーランスの請求書には、請求内容も記載しておきましょう。具体的には、以下のようなものを書いていきます。
- 単価
- 数量
- 合計金額
クライアントはワーカーに消費税を支払う必要があるため、合計金額は「税込」「税別」も記載するようにしてください。
なお請求内容に正式な書き方は存在しませんので、指定された書き方があればそれに従いましょう。
指定がない場合は、相手が理解しやすいようにわかりやすく記入するように心がけてください。
3. 発行日と期日
請求書を発行した日と、支払い期日も記入する必要があり、右上に書くのが一般的です。
発行日は請求書を書いた日ではなくクライアントの締め日を指すので、間違わないように注意しましょう。
支払日はクライアントから指定された日時を記入します。月末締めの場合は、翌月末の場合が多いです。
4. 発行者情報
発行者情報も、フリーランスが請求書を発行する際に欠かせない要素です。右上に書くのが一般的だと言われています。
発行者氏名に加えて、クライアントがスムーズに入金できるように、振込先も漏れなく記載するようにしましょう。
- 銀行名
- 支店名
- 口座の種類
- 名義
- 口座番号
- 屋号(あれば)
フリーランスの請求書で多いのが口座情報のミスなので、間違いがないか入念に確認しておいてください。
ミスがあると、支払日にクライアントへ迷惑をかけてしまいます。
5. 請求書番号や備考
フリーランスの請求書には、請求書番号も書いておきましょう。
請求書番号はクライアントから指定されるものではありませんが、自分が管理しやすくなります。
請求書の管理を徹底しておくと確定申告のときにも便利なので、番号を記載しておくのがおすすめです。
「a-01」のような簡単な英数字で問題ありません。
また補足内容や確認事項がある場合は、備考欄にその旨を記載するようにしましょう。
フリーランスが請求書を発行する際のポイント5選
フリーランスが請求書を発行する際は、以下5つのポイントを意識してください。
- 正しく記入できているか入念に確認する
- 源泉徴収の有無をチェックする
- 請求書を保管する
- 指定があれば押印する
- インボイス制度を理解する
詳しく解説します。
1. 正しく記入できているか入念に確認する
フリーランスが請求書を発行する際は、記入漏れや誤字脱字がないか入念に確認しましょう。
会社員であれば経理担当が全て行ってくれていましたが、フリーランスは自分で請求書を発行します。
数字が苦手な方には苦しいかもしれませんが、計算ミスをすると損害を被る可能性があるので注意が必要です。
また相手がミスに気づいたとしても、請求書を再発行する手間が出てきます。
請求書をスムーズに発行して業務に時間を割けるように、正しく記入されているか入念に確認する癖をつけておきましょう。
2. 源泉徴収の有無をチェックする
フリーランスが請求書を発行するときは、源泉徴収の有無をチェックしたほうがよいです。
一般的に取引先が法人の場合は、源泉徴収を引いて入金します。
逆に相手もフリーランスであった場合は、源泉徴収が引かれずに入金されます。
なお源泉徴収とはクライアントがフリーランスの報酬から税金を引き、代わりに納税するものです。
先に税金を支払っているようなイメージなので、仮に源泉徴収を払いすぎていた場合は、確定申告時に戻ってきます。
源泉徴収はすべてのフリーランスに必要ではなく、原稿料やデザイン料などが、当てはまる項目があります。
そのためクライアントからのレギュレーションで、源泉徴収の有無が記載されているケースがほとんどです。
フォーマットを確認して、記載がないようであれば先方に確認をとりましょう。
源泉徴収の計算式は以下のとおりなので、念のため理解しておくのがおすすめです。
- 報酬が100万円以下の場合:請求額×10.21%
- 報酬が100万円以上の場合:(請求額-100万円)×20.42%+102,100円
3. 請求書を保管する
フリーランスの請求書は、原則として個人事業主であれば5年間、法人化していれば7年間の保管義務があります。
請求書を経費として申請する発注側だけが、保存しておけばよいと思われるかもしれません。しかし、ワーカー側も保管しておく義務があります。
報酬をもらうとき以外に利用する機会はあまりありませんが、税務調査時に必要になるためです。
なお保管期間は発行した日からではなく、確定申告が終わってからの期間なので注意してください。
たとえば、2022年の11月に発行した請求書であっても、確定申告が2023年の2月に終わったのであれば、そこから5年間か7年間(2028年2月か2030年2月まで)保管する必要があります。
4. 指定があれば押印する
フリーランスが請求書を発行する際のポイントは、指定があれば押印することです。
なおWeb上で請求書の受発行をする場合、基本的に押印をする必要はありません。
データだけでやり取りした場合でも内容は履行され、双方の同意があって請求書を交わしたのであれば証明となるためです。
とはいえ、押印するとトラブル防止の効果は期待できます。先方から押印するように指定されている場合は、忘れないにしておきましょう。
5. インボイス制度を理解する
インボイス制度を理解することも、フリーランスが請求書を発行するためのポイントです。
インボイス制度とは、適格請求書の有無で消費税を支払っているか確認するための制度です。
適格請求書とは適格請求書発行事業者が発行する請求書であり、ワーカーとクライアントで以下のような義務が生じます。
- ワーカー:適格請求書を発行する
- クライアント:適格請求書を保存する
クライアントは、適格請求書を保存していないと納税する消費税が多くなります。そのため、適格請求書を発行できるワーカーに仕事が集中する可能性が高いです。
しかし、適格請求書を発行できるのは年間売上1,000万円超えの課税事業者のみなので、免税事業者は「課税事業者選択届出書」を税務署へ提出して、課税事業者になっておきましょう。
フリーランスが請求書を発行するならテンプレートの利用がおすすめ
フリーランスが請求書を発行するタイミングは、基本的には月末です。しかし月末は時間も限られているため、テンプレートを利用してスピーディに請求書を発行するべきです。
そこでこちらでは、請求書を発行できるテンプレートを作成する方法を2種類紹介します。
- 文書作成ツール
- 会計ソフト
ひとつひとつ見ていきましょう。
1. 文書作成ツール
WordやExcelなどの文書作成ツールを利用すれば、請求書のテンプレートを簡単に作成できます。登録が不要なので、すぐに利用できるのがメリットでしょう。
文書作成ツールを利用する際は、Web上にあるテンプレートを活用する方法もあれば、自分で一から作る方法もあります。
オリジナルの請求書を作成する際は、先述した記載事項が漏れないように気をつけてください。
なお先方から請求書の指定がある場合は、それをダウンロードして利用しましょう。
2. 会計ソフト
請求書のテンプレートを作成するには、会計ソフトを利用する方法もあります。会計ソフトを利用すると毎回情報を入力する手間を省け、効率的な作業を実現できます。
会計ソフトには以下のようにいろいろな種類があるので、ご自身に合ったものを選んでみてください。
自社が利用している他のシステムとの連携やセキュリティ対策などの面から選ぶと、ソフト選びに失敗しないでしょう。
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